大畜は、貞しきに利あり。家食せずして、吉なり。大川を渉るに利あり。
畜は集める、止めるの二つの意味がある。9 風天小畜に対応する卦。家にいないで、田畑を耕し、商売をしたりしても、それを生業とするかわりに、宮仕えするとか外で仕事をし、家を空けること。勤め人の方が吉である。要するに、内に籠もらないで外で発散する方がいいということ。ただひたすら熱心に徹底的に取り組む。ただし、ただしい道を。
序卦伝 无妄ありて然る後に蓄うべし、故にこれを受くるに大畜をもってす。
自然営みを受けて、蓄えること。
雑掛伝 大畜は時なり。いつ出て行くのかという意味。
蓄えたもの(知識含め)を世の中に役立てようということ。それは何時なのか?
感覚的には、商売の内部留保3年~4年周期かも。
景気循環には、3~4年周期の「キチンの波」、約10年周期の「ジュグラーの波」、20~30年周期の「クズネッツの波」、約50年周期の「コンドラチェフの波」の四種類があるとされ、それぞれ、在庫投資、設備投資、建設投資、技術革新が原因とされる。
①チャンス到来
②蓄えたものを積極的に活かす時、活用すればするほど強力となる。
③外に出ること。望むものは内側より外にある。
初九 蓄えるにしても一攫千金は邪道、止めておいた方がよい。
九二 美味い話には落とし穴がある。踏み止まって進まぬ方がよい。
九三 仕上げるまでには先が長い。勝つことばかりを考えると破れる。実力ができている。実行するのみ。
六四 危険およぶ前に気がかりな問題をまず片付ける。人材を得る。
六五 無理矢理蓄めるよりは、しばらく様子を見た方がよい。ことは運ぶが、猛進してはいけない。
上九 正卦主。自然で無理がない。思いのままに道は開く。旧を守る。人材も多く、登用した方がよい。才能も認められる。
商売では
従来の取引を続けていくとよい。方法を大きく変えたりしない方がよい。利益はあがる。
焦らずに相手方へ出向いて進めて良い。少しずつ取引を進めていくとよい。小口から大口へと契約を取り付けることである。勝負は勝ち。